写真家、山田敦士 (ヤマダアツシ) 日々の活動。
Posted by Atsushi Yamada - 2008.04.12,Sat

2日目。
少し早起きをして、ホテル周辺を歩いて回った。ホテルから吹き抜けのレストランを通ると、ちいさなプライベートビーチがあり、桟橋が遠浅の海に向かってえんえんとのびている。
10歳になっただろうか、幼い少年少女の兄弟が、浅瀬を貝殻を探しながらうつむき、歩いていた。
「日本人?」
目が合うと話しかけてくる。
セブ島は、多くの日本人観光客で年中賑わっている。
だから子供たちも、生きるために、物心つくとすぐ日本語を話せるようになる。
男の子が、手にしたオモチャのバケットから貝殻を取り出し、買ってほしいと差し出した。
ノーと言いながらカメラを向けると、Vサインをした。
おずおずと、妹も兄を真似ながら、同じポーズをする。
僕は、ここ数年あえて海外で写真を撮る事を避けてきた。
ほんとうは旅が好きなのに、海外に行くことすら、何となく避けてきた時期もある。
旅先では、どこを切り取っても絵になり、素敵な写真が撮れるのだと錯覚してしまう。自分の写真は、自分の生活の中でしか撮れないと相変わらず思っているが、今ならどこででも、自分の写真が撮れるのではないか。虹色に変わる朝焼けの水平線を見ながら、気持ちが少し変化しているのに気づいた。


日中は、苛烈なまでの暑さだ。
ロケバス、と言ってもハイエースのような一般的なワゴンには、日差しを防ぐようなスモークなど何もない。
まだ午前中なのに、うだるような熱気の中、市中を移動して回る。
ロケ車から降りるたびに、好奇心いっぱいの目線を浴びる。
セブのひとびとは、明るい。
カメラを向けると、人懐っこい笑顔を返してくる。
子供たちが照れ、笑い、顔を手で覆う豊かな表情と仕草を見ると、少しほっとするような気になる。
市中には、たくさんのバラックが立ち並んでいる。
バイクにサイドカーがついたトライシクルという乗り物、ジプニーという乗り合いのミニバスが頻繁に行き交い、クラクションが鳴り、たくさんの人と車の間をやせた野良犬がうろうろし、露天には丸焼きのブタやチキンが火にかけられぐるぐると回っている。
そこには、旅行会社のパンフレットに載っている美しいビーチや、青空以外の活気や息づかい、島の生活そのものがあった。
つまりセブは、まぎれもなくアジアの一部であるということだ。
初日はスタッフみんなの頑張りで、思っていたより多くのカットが撮れた。
ホテルに戻り、みんなで食事。今後の日程を練りながらビールを少し飲む。
まだまだ撮影初日なので、体力を温存。早めに就寝、明日に備える。
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プロフィール
HN:
Atsushi Yamada
性別:
男性
職業:
写真家
自己紹介:
生きること。その一瞬の輝きを、写真で伝えていきたいと思っています。
作品WEBサイトはこちら
http://www.atsushiyamada.com
<プロフィール>
写真家。95年渡豪、路上の人々を撮り始める。帰国後、フリーランスへ。ファッション、グラビア、広告など幅広く活躍中。
富士フォトサロン新人賞2006受賞。
月刊コマーシャルフォト『100 PHOTOGRAPHERS』選出 (2007,2008)
月刊コマーシャルフォト別冊『PHOTOGRAPHERS FILE』掲載 (2009,2010)
その他、各メディアにて作品掲載多数。
1st 写真集『LOVE!LIFE!LIVE!』
全国書店にて発売中
(160P 1500円・税別)
送料無料! 画像をクリック
~Amazon 紹介文より~
夜の喧噪、クラブシーン、雑踏、日常を膨大なカット数で綴り、富士フォトサロン新人賞を受賞した作品がついに写真集として発売。
選考委員から絶賛された気鋭の写真家が、自身の原点となるストリートで巡りあう、一瞬のシャッターチャンスに挑む。混沌、エロス、すべてを内包し、感性を揺さぶる本作品は、生きる、ということそのもののメッセージである。山田敦士 衝撃のデビュー作。
<帯文より>
この写真集を最後まで見た後、僕は人間の『生』を感じました。
一人一人の人生が、この中に沢山詰まっています。
人生とは、本当に素晴らしいものです。
MATSU (EXILE)
過去撮影したArtists/タレント
新垣結衣,岩佐真悠子,小倉優子,木村コウ,川村カオリ,倖田來未,甲本ヒロト,小西康陽,櫻井翔,佐藤隆太,スザンヌ,スピードワゴン,鈴木亜美,田島貴男(ORIGINAL LOVE),田中知之,戸田恵梨香,野本かりあ,福富幸宏,藤木直人,ヒカル(BOUNTY HUNTER),宮崎あおい,矢口真里,Base Ball Bear,EMMA,EXILE,Hi-Fi CAMP,JAFROSAX,JESSE,KEN ISHII,MOTOAKI,m-flo,RAM RIDER,Rio,UNDERGRAPH,UZUMAKI 他多数
本ブログ内にて、他のサイトから画像および、情報を流用させて頂いている場合があります。(写真展情報等) その際には記事内にリンクおよび、画像転載の旨を明記しています。著作権、肖像権には極力配慮して制作しています。
(C) Atsushi Yamada Photography 2007-2010 All Rights Reserved.
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月刊コマーシャルフォト別冊『PHOTOGRAPHERS FILE』掲載 (2009,2010)
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1st 写真集『LOVE!LIFE!LIVE!』
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夜の喧噪、クラブシーン、雑踏、日常を膨大なカット数で綴り、富士フォトサロン新人賞を受賞した作品がついに写真集として発売。
選考委員から絶賛された気鋭の写真家が、自身の原点となるストリートで巡りあう、一瞬のシャッターチャンスに挑む。混沌、エロス、すべてを内包し、感性を揺さぶる本作品は、生きる、ということそのもののメッセージである。山田敦士 衝撃のデビュー作。
<帯文より>
この写真集を最後まで見た後、僕は人間の『生』を感じました。
一人一人の人生が、この中に沢山詰まっています。
人生とは、本当に素晴らしいものです。
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