写真家、山田敦士 (ヤマダアツシ) 日々の活動。
Posted by Atsushi Yamada - 2008.11.03,Mon
ShINC「¥3000で写真売りましょ!買いましょ!展」最終日を終えての感想。
今回、市場価格をまったく無視した3000円という金額で写真を売る、買うという実験的なイベントを終えてみての感想。
スタッフとして関わることで、新しい人たちの出会いもあった。また真剣に写真を選ぶ人たちや、実際に「どんな写真が売れたのか」を間近で見れて、いろんな意味で大きな経験になった。
「写真を売る」ためには、当然「売れる写真」を撮らなければいけないという現実があることもはっきりわかった。
最終日に、たくさんのファイルの中の写真をあらためて見た。
いい写真だな...と思っても、今度は壁に貼ることを想像すると、途端に見方が変わってくるのが面白い。
当然、3000円というお金を払うとなると、よりシビアな視点でお気に入りの一枚を選ぶことになる。
有名作家だから、という視点で写真を選ぶ人もいる。無名の参加者だけど、売れている作品もたくさんある。
なんとなく心地いいものや、心象風景を写したものは売れていた。純粋に、素敵だな、部屋に飾りたい、と思う写真だ。また、絶対に真似のできないような、一点モノの価値がある写真も売れていた。
「売れる写真」=自分がやりたい表現であれば、一番ベストだと思う。だけど広告や雑誌などの仕事は別として、個人作品を、売れ筋の『マーケティング的な視点』で撮ることは、僕にとってはちょっと、受け入れがたい。
不安定で、異質なもの。心が揺れて、なぜか戸惑ってしまうもの。
そこに現実の質量というか、リアリティがあると思っているからだ。
今回、僕の作品は期間中に5枚が売れた。ポストカードは7~8枚が売れたと思う。
プロの参加者の中では、けして多い方ではない。
買っていただいたのは、ファンの方、知人の編集者、1時間近くプリントを見た中から、僕の写真たった一枚を選んでくれた、面識のないアートディレクターなどさまざまだった。
あえて今回、「売れるための写真」は出さない、「自分の写真」を出展すると決めた結果としては上出来だったと思う。
そして買っていただいた方に対しては、大きな責任を感じてもいる。なんだか、作家と購入者は共犯関係に近いものがあるような気がした。
たかが3000円、だけどけして安いわけじゃない。
10年後、20年後に「山田敦士のプリント持ってるよ」と言ってもらえるような写真を、撮り続けていきたい。
最終日は5時から参加者による交換会のため、多数の来場。
集まった作家同士で、互いのファイルから写真を交換しあう。
一般のお客さんをふくめ、会場は熱気にあふれていた。
電通のYさんはじめ数人に「山田君らしい一枚が欲しいな」と言われたことが、きっと大切なキーワードだ。
自分らしい、とは一体何事か。
自分とは一体、何者なのか。
その問いに向き合うことが、写真なんだと思う。
あさっては作品撮影だ。
もうさっそく、気持ちは次に向かっている。
ShINC projectは、今後も形を変えて継続していきます。写真をより多くの人に、伝えていくために。おそらく近々、WEBでの発表がありますので、お楽しみに。
今回、市場価格をまったく無視した3000円という金額で写真を売る、買うという実験的なイベントを終えてみての感想。
スタッフとして関わることで、新しい人たちの出会いもあった。また真剣に写真を選ぶ人たちや、実際に「どんな写真が売れたのか」を間近で見れて、いろんな意味で大きな経験になった。
「写真を売る」ためには、当然「売れる写真」を撮らなければいけないという現実があることもはっきりわかった。
最終日に、たくさんのファイルの中の写真をあらためて見た。
いい写真だな...と思っても、今度は壁に貼ることを想像すると、途端に見方が変わってくるのが面白い。
当然、3000円というお金を払うとなると、よりシビアな視点でお気に入りの一枚を選ぶことになる。
有名作家だから、という視点で写真を選ぶ人もいる。無名の参加者だけど、売れている作品もたくさんある。
なんとなく心地いいものや、心象風景を写したものは売れていた。純粋に、素敵だな、部屋に飾りたい、と思う写真だ。また、絶対に真似のできないような、一点モノの価値がある写真も売れていた。
「売れる写真」=自分がやりたい表現であれば、一番ベストだと思う。だけど広告や雑誌などの仕事は別として、個人作品を、売れ筋の『マーケティング的な視点』で撮ることは、僕にとってはちょっと、受け入れがたい。
不安定で、異質なもの。心が揺れて、なぜか戸惑ってしまうもの。
そこに現実の質量というか、リアリティがあると思っているからだ。
今回、僕の作品は期間中に5枚が売れた。ポストカードは7~8枚が売れたと思う。
プロの参加者の中では、けして多い方ではない。
買っていただいたのは、ファンの方、知人の編集者、1時間近くプリントを見た中から、僕の写真たった一枚を選んでくれた、面識のないアートディレクターなどさまざまだった。
あえて今回、「売れるための写真」は出さない、「自分の写真」を出展すると決めた結果としては上出来だったと思う。
そして買っていただいた方に対しては、大きな責任を感じてもいる。なんだか、作家と購入者は共犯関係に近いものがあるような気がした。
たかが3000円、だけどけして安いわけじゃない。
10年後、20年後に「山田敦士のプリント持ってるよ」と言ってもらえるような写真を、撮り続けていきたい。
最終日は5時から参加者による交換会のため、多数の来場。
集まった作家同士で、互いのファイルから写真を交換しあう。
一般のお客さんをふくめ、会場は熱気にあふれていた。
電通のYさんはじめ数人に「山田君らしい一枚が欲しいな」と言われたことが、きっと大切なキーワードだ。
自分らしい、とは一体何事か。
自分とは一体、何者なのか。
その問いに向き合うことが、写真なんだと思う。
あさっては作品撮影だ。
もうさっそく、気持ちは次に向かっている。
ShINC projectは、今後も形を変えて継続していきます。写真をより多くの人に、伝えていくために。おそらく近々、WEBでの発表がありますので、お楽しみに。
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プロフィール
HN:
Atsushi Yamada
性別:
男性
職業:
写真家
自己紹介:
生きること。その一瞬の輝きを、写真で伝えていきたいと思っています。
作品WEBサイトはこちら
http://www.atsushiyamada.com
<プロフィール>
写真家。95年渡豪、路上の人々を撮り始める。帰国後、フリーランスへ。ファッション、グラビア、広告など幅広く活躍中。
富士フォトサロン新人賞2006受賞。
月刊コマーシャルフォト『100 PHOTOGRAPHERS』選出 (2007,2008)
月刊コマーシャルフォト別冊『PHOTOGRAPHERS FILE』掲載 (2009,2010)
その他、各メディアにて作品掲載多数。
1st 写真集『LOVE!LIFE!LIVE!』
全国書店にて発売中
(160P 1500円・税別)
送料無料! 画像をクリック
~Amazon 紹介文より~
夜の喧噪、クラブシーン、雑踏、日常を膨大なカット数で綴り、富士フォトサロン新人賞を受賞した作品がついに写真集として発売。
選考委員から絶賛された気鋭の写真家が、自身の原点となるストリートで巡りあう、一瞬のシャッターチャンスに挑む。混沌、エロス、すべてを内包し、感性を揺さぶる本作品は、生きる、ということそのもののメッセージである。山田敦士 衝撃のデビュー作。
<帯文より>
この写真集を最後まで見た後、僕は人間の『生』を感じました。
一人一人の人生が、この中に沢山詰まっています。
人生とは、本当に素晴らしいものです。
MATSU (EXILE)
過去撮影したArtists/タレント
新垣結衣,岩佐真悠子,小倉優子,木村コウ,川村カオリ,倖田來未,甲本ヒロト,小西康陽,櫻井翔,佐藤隆太,スザンヌ,スピードワゴン,鈴木亜美,田島貴男(ORIGINAL LOVE),田中知之,戸田恵梨香,野本かりあ,福富幸宏,藤木直人,ヒカル(BOUNTY HUNTER),宮崎あおい,矢口真里,Base Ball Bear,EMMA,EXILE,Hi-Fi CAMP,JAFROSAX,JESSE,KEN ISHII,MOTOAKI,m-flo,RAM RIDER,Rio,UNDERGRAPH,UZUMAKI 他多数
本ブログ内にて、他のサイトから画像および、情報を流用させて頂いている場合があります。(写真展情報等) その際には記事内にリンクおよび、画像転載の旨を明記しています。著作権、肖像権には極力配慮して制作しています。
(C) Atsushi Yamada Photography 2007-2010 All Rights Reserved.
作品WEBサイトはこちら
http://www.atsushiyamada.com
<プロフィール>
写真家。95年渡豪、路上の人々を撮り始める。帰国後、フリーランスへ。ファッション、グラビア、広告など幅広く活躍中。
富士フォトサロン新人賞2006受賞。
月刊コマーシャルフォト『100 PHOTOGRAPHERS』選出 (2007,2008)
月刊コマーシャルフォト別冊『PHOTOGRAPHERS FILE』掲載 (2009,2010)
その他、各メディアにて作品掲載多数。

1st 写真集『LOVE!LIFE!LIVE!』
全国書店にて発売中
(160P 1500円・税別)
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夜の喧噪、クラブシーン、雑踏、日常を膨大なカット数で綴り、富士フォトサロン新人賞を受賞した作品がついに写真集として発売。
選考委員から絶賛された気鋭の写真家が、自身の原点となるストリートで巡りあう、一瞬のシャッターチャンスに挑む。混沌、エロス、すべてを内包し、感性を揺さぶる本作品は、生きる、ということそのもののメッセージである。山田敦士 衝撃のデビュー作。
<帯文より>
この写真集を最後まで見た後、僕は人間の『生』を感じました。
一人一人の人生が、この中に沢山詰まっています。
人生とは、本当に素晴らしいものです。
MATSU (EXILE)
過去撮影したArtists/タレント
新垣結衣,岩佐真悠子,小倉優子,木村コウ,川村カオリ,倖田來未,甲本ヒロト,小西康陽,櫻井翔,佐藤隆太,スザンヌ,スピードワゴン,鈴木亜美,田島貴男(ORIGINAL LOVE),田中知之,戸田恵梨香,野本かりあ,福富幸宏,藤木直人,ヒカル(BOUNTY HUNTER),宮崎あおい,矢口真里,Base Ball Bear,EMMA,EXILE,Hi-Fi CAMP,JAFROSAX,JESSE,KEN ISHII,MOTOAKI,m-flo,RAM RIDER,Rio,UNDERGRAPH,UZUMAKI 他多数
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