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写真家、山田敦士 (ヤマダアツシ) 日々の活動。
Posted by - 2025.07.14,Mon
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Posted by Atsushi Yamada - 2008.09.09,Tue


先日、あるアートディレクターにお会いした。

雑誌や写真集のアートディレクションを多数手がける著名な方で、以前から何度か写真を見てもらっている。まだ東京に来たばかりで、これからフリーでやっていけるのか迷っていた頃、作品を評価してもらい、すごく自信がついた覚えがある。

「君は、あまり人の意見を聞かない方がいいよ」と言われ、はっとした。
自分が好きなものを撮り、好きなように発表した方がいい。
それがいまは仮に主流ではなくても、ひとつの流れをつくっていくんだよ。

土門拳の名作と言われる「筑豊のこどもたち」の初版本は当時、ザラ紙で印刷され、100円で発売された。いわゆるフリーペーパーに近いものだ。
カッチリとした写真がまだまだ主流だった時代に、リアリズムを追求したインディーズの写真集が手売りに近い形で売れることは誰も予想ができなかったらしい。

いまでは伝説となっている写真同人誌「プロヴォーク」も、発刊時の評価は冷ややかだったという話は、当時を知る複数の人から聞いたことがある。「むしろ馬鹿にされてたんじゃないかな?」という人もいるぐらいだ。

もちろん誰の意見も聞かないのはただのバカだ。特に、仕事の撮影は被写体やクライアントがあってのこと。現場では高いコミュニケーション能力や協調性が求められる。
だけど表現者としては、時折バカになることも必要だ。
好きなように撮った方がいい。だけど発表の仕方や、手法については考えた方がいいだろうね。
という言葉にもなるほどと思う。

昨年末、出版した僕の1st写真集『LOVE! LIFE! LIVE!』は、ちょうど去年の今頃、出版が決まり、全国の書店に並ぶまで約4ヶ月。全力疾走だったが、それまでの準備期間は長い時間がかかっている。撮影に約一年、その後、富士の新人賞を受賞し、国内3会場での写真展から出版までが約一年。これは、音楽CDで言うとアルバム制作に近いイメージだ。

長く時間のかかるプロジェクトだけでなく、手法を変えて、シングルCDのような発表の形をいろいろと考えていきたい。
そういう意味でも、今月末開催する第2回目の「カメラマンサミット」というイベントはLIVEに近いものだ。まったく方向性の違うフォトグラファーの作品を見ることはとても刺激になり、緊張感もある。いろいろと面白くなればいいと思う。

LOVE! LIFE! LIVE! Amazon 取り扱いページ

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Posted by Atsushi Yamada - 2008.08.26,Tue



(C) banksy

イングランド出身のバンクシーというアーティストがいる。グラフィティアート(壁の落書き)を世界中にゲリラ的に描いたり、メトロポリタン美術館や大英博物館などの館内に、勝手に自分の作品を展示したりする、通称芸術テロリストだ。

これからどういう作品を撮っていくか考えていく中で、芸術や、表現というものはやはりカウンターカルチャーなのだ、という思いを強くしている。
既存の価値観に挑戦していくことこそ大きな意味があるわけで、それを、どうやって写真の世界でやるのか。

ヨーロッパではバンクシーを代表格に、イリーガルアートや、反体制アートと呼ばれるストリート出身の人々が近年活躍している。音楽で言えばそれはパンクロックのようなもので、ヨーロッパでは受け入れられる土壌があるけど、イデオロギーのない日本で一体、どういう表現ができるのか。
バンダリズム=芸術破壊活動、と言えばかっこいいけど、見る側に受け入れられなければ意味がないわけで、そのへんがとても難しい。

そして必ず、写真には被写体や世界との関係性が写るわけで、僕はやはりそこにはポジティブなメッセージがなければいけないと思っている。
いろいろと実験的なことも模索していきたい。

夜、五味彬さんとお会いする。
以前プリクラで101名の女子高生を撮ったラストルーズソックスという作品の話など、とても興味深かった。来年にむけて準備しているプロジェクトの話も聞いた。いろいろと楽しみだ。

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Posted by Atsushi Yamada - 2008.08.21,Thu


 JUGEMテーマ:写真

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Posted by Atsushi Yamada - 2008.08.15,Fri
最近よく聞かれることで、とても困る質問がある。
「好きな写真家は誰ですか?」
これはね... 正直、なんて答えていいかすごく難しい。

たぶん、表現の形は違っても、みなさん同じように感じている人は多いと思う。
バンドやってる人…「好きなミュージシャンは?」
俳優…「好きな映画俳優は?」
DJ…「好きなDJは?どんな音楽が好きですか?」

もちろん、質問する側の気持ちは、とてもわかります。
写真をやっている人は、どんな写真家に憧れたり、影響されたりしてるのだろうか?単純に興味があり、聞いてみたい。ただそれだけ。

ちなみに「質問」の答えだけど、嫌いな写真家の方が少ないかもしれない。

好きな写真家は?あげるとキリがないけど、

ウィリアム・クライン、エレン・ヴォン・アンワース、ジョエル・ピーター・ウィトキン、エリオット・アーウィット、ジャンルー・シーフ、ティム・ウォーカー、アービング・クロウ、マリオ・テスティーノ、アレクサンドル・ロトチェンコ、デビッド・ラシャペル etc...。
ジャンルも方向性もすべてバラバラだ。
日本人では?書こうかと思ったけど、有名無名を問わず、あまりにも多すぎて書けない。僕のまわりでも、素晴らしい写真を撮る人はたくさんいる。

世界的に著名な写真家をあげても、大抵の人には「誰それ?」と言われるだろうし、たぶん誰もが知っているのは「森山大道」「アラーキー」の両氏ぐらいだから、無難に答えてもいいんだけど、そういう答え方はちょっと違うかなと思う。(ちなみに両氏の写真もすごく好きなので、お間違えなく)

ちなみに最近、気になるのは、純粋な写真家ではないにしろ、フォトモンタージュで画期的な仕事をした木村恒久さんかな?



※『写真時代』の編集長だった末井昭さん(スーエー)のHPに、詳細な説明があります。
「日本に出稼ぎに来ている一人暮らしのヒットラー」
http://www.sueiakira.com/meet/index.html

結論。みんな好きです。
とりあえず大事なのは、いろんな人のやり方を踏まえた上で、自分にしか撮れない写真を撮ること。これが一番、難しいんだけどね。

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Posted by Atsushi Yamada - 2008.07.28,Mon


先日のセブ島ロケで撮影したスナップが写真雑誌に掲載されることになった。今回なんと6ページの掲載。写真のセレクトは編集部におまかせしているが、たぶん15点ぐらいかな?
掲載する写真にあわせて、紀行文的な内容の文章を書いている。
僕らは意外と、写真を説明する原稿を自分で書いてください、と言われることが多い。
(最近は、自分から書きます、ということも多いけど)
なので、撮ることばかりでなく、書くことも大事だったりする。
学生の頃は途中からニート&落ちこぼれだったが、国語と英語だけはずっと通知表5だったので、これはもうほんと親に感謝。
ちなみに提出物を期限までに出すことが苦手で、美術は小学校から2だった。
500字くらいの短い原稿が意外と難しかったりして、試行錯誤。
またおって詳細報告します。

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Posted by Atsushi Yamada - 2008.07.26,Sat
いくつか、企画が進行中。
最近あまりブログに何してるか書いてないので、活動してるの?
とか時々言われるけど、僕の場合、そういう時は大体、作品を撮っているか、仕事が超忙しいか、次への準備をしている時期だ。
いずれいい形で、みなさんにご報告できるといいと思います。でも、はやくて2~3ヶ月はかかるかな?
ブログは情報発信の場ではありますが、たくさんの人たちに見てもらえる、もっとパブリックな方法で作品を発表していくことが、写真家にとって大切だと思っている。
とりあえず生きてるよ。またあらためて!



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Posted by Atsushi Yamada - 2008.07.11,Fri


本日は原宿にて撮影。

写真は朝、iPhoneに並ぶ長蛇の列。
表参道のソフトバンクショップから、原宿の駅前を超えて延々と渋谷ファイヤー通りまで続いていてびっくり。思わず撮影。

おわってから近かったのでうめかよの写真展に行ってみた。
本人いなくて残念。

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Posted by Atsushi Yamada - 2008.06.02,Mon
知人で同郷出身の先輩写真家、尾崎たまきさんが下記番組にて、ナビゲーターとして番組出演することになりました。
13年間潜り続けた「水俣」の海を舞台に、人と自然が行ってきた水俣湾再生の物語です。



copyright (C) 2006 tv asahi All Rights Reserved.

テレビ朝日系列 6月8日(日) 放送 夜23:00~23:30
▼『素敵な宇宙船地球号』「死の海からの復活」~ミクロ生命体が奇跡を起こす

http://www.tv-asahi.co.jp/earth/

「魚湧く海」と呼ばれた豊かな海・不知火海は、1956年、水俣湾を中心に世界最大の水銀公害といわれる水俣病が発生し、悲劇の海と化しました。
そして1997年、ようやく水銀値が環境省の基準値を下回り、41年ぶりに県の安全宣言がなされたのです。
今、その水俣湾には、21種類のサンゴを含む豊かな海の世界が広がっています。
一体何が起きたのでしょうか。 …実はありふれた海の微生物が、水俣湾の海底で独自に進化し、水銀に対 する耐性を獲得、さらに驚くべき方法で仲間を増やして黙々とメチル水銀を分解してきたのです。
「水銀耐性菌」と呼ばれ、海の浄化に大きな役割を果たしてきました。 是非、ご高覧ください。

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Posted by Atsushi Yamada - 2008.05.30,Fri
とあるAD(アートディレクター)の事務所にお呼ばれして、鍋の会。
クリエイター中心に、約10名ほどでいろりを囲んで、味噌鍋をつついて飲んだ。
アメリカ人のフォトグラファー、Nathanと写真の話をする。
僕の写真集を渡すと、最初から最後まで、じっくりと読んでいる。

「おまえは、何をテーマにして写真を撮ってるんだ?」

と彼は聞く。
英語での説明は難しいし、酒も入っていたので、まぁ何となく、みんなが生きてるって感じを撮りたいんだ、ということをいくつか答えた。
でも彼は納得しない。
この写真と、この写真はとてもかっこいい。COOLだ。でも、この写真はなぜ入れたのかわからない。おまえの写真はかっこよすぎるんじゃないか?この写真はまるでLAかどこかで撮ったみたいだ、おまえは日本にいて、日本の写真を撮ってるんだろ?だったら、その日常をもっと撮るべきなんじゃないか。
アメリカでは、たくさんのフォトグラファーがいる。生きてる、って感じを撮りたいのはわかる。でもそれは普通の理由だ。そんなフォトグラファーは世界中にたくさんいる。だからなぜ、日本人のおまえが写真を撮るのか、なぜフォトグラファーなのか?なぜ写真を撮る必要があるのか?それを知りたい。
"So, Why are you Photographer?"

日本人の写真家は、自分自身の言葉で、写真をプレゼンテーションすることに慣れていない。何となくもっともらしい言葉をつかって説明すれば、相手は納得するし、第一、コンセプトで写真を評価する、という文化自体がない。誰もが好むような雰囲気のいい素敵な写真を撮り、写真家の某さんのアシスタントだったんですねとか、某賞をお取りになった方なんですね、とか、あの人は有名だからとかそんなことで写真の評価が決まってしまうのは悲しい。しかし海外でのアートギャラリー、コマーシャルも含め激しいコンペティションで勝ち抜くには、そんなことではダメだという。

アメリカで評価されるには、マーケティングも必要だ。つまるところ日本人の写真家は、もっとわかりやすい、いかにも日本文化というような、例えば原宿や、秋葉原で撮影したポートレートを発表するのが一番受けがいい、という話もしていたが、さすがにそれはどうかな?と疑問だった。いわゆるフジヤマ、ゲイシャじゃないけど、ヨーロッパやアメリカの彼らがリアルなトーキョーを知らない、ということが、すごくもどかしい。世界一ファンキーで、マッドな街。結局、ここはいい意味でも悪い意味でも、隔絶された島国なんだと思う。

ブログで写真論的なことを書くと冗長になるので避けるが、もちろんコミュニケーションやノーファインダーの撮影方法、フレーミングの切り取り方で、被写体との関係性を模索していたり、なぜすべてをネガフィルムでなく、デジタルで撮影した写真を一部使ったか、最終的な写真の編集にいたるまで、話したいことはたくさんあった。それもNathanにとっては、凡庸だと、言われるかもしれない。思うとおりに説明できない、言葉の壁があった。
幸い前向きなので、落ち込むことはないが、グローバルな視点を意識して、なぜ写真を撮るのか、言葉でプレゼンテーションできるように、もっともっと、自分の写真を突き詰めていかなければと反省する、いい機会になりました。

...とまぁ、今回とても真面目なお話でしたが。鍋自体はとっても楽しかった。KIYOMASAさん、ありがとうございます。なによりいろりを囲んでというのが素敵でした。お会いした皆さん、また今度是非。

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Posted by Atsushi Yamada - 2008.05.29,Thu
先日開催されたPhotographers Summit Vol.1で、
「5人のカメラマンが1人のモデルを撮る」ファッション対決企画を行ないました。
僕が撮影した写真は、こんな感じです。



Styling: Shoko Sei,Hair&Make: Kanta Mukasa

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プロフィール
HN:
Atsushi Yamada
性別:
男性
職業:
写真家
自己紹介:
生きること。その一瞬の輝きを、写真で伝えていきたいと思っています。

作品WEBサイトはこちら
http://www.atsushiyamada.com


<プロフィール>
写真家。95年渡豪、路上の人々を撮り始める。帰国後、フリーランスへ。ファッション、グラビア、広告など幅広く活躍中。
富士フォトサロン新人賞2006受賞。
月刊コマーシャルフォト『100 PHOTOGRAPHERS』選出 (2007,2008)
月刊コマーシャルフォト別冊『PHOTOGRAPHERS FILE』掲載 (2009,2010)
その他、各メディアにて作品掲載多数。


1st 写真集『LOVE!LIFE!LIVE!』
全国書店にて発売中
(160P 1500円・税別)
送料無料! 画像をクリック

~Amazon 紹介文より~
夜の喧噪、クラブシーン、雑踏、日常を膨大なカット数で綴り、富士フォトサロン新人賞を受賞した作品がついに写真集として発売。
選考委員から絶賛された気鋭の写真家が、自身の原点となるストリートで巡りあう、一瞬のシャッターチャンスに挑む。混沌、エロス、すべてを内包し、感性を揺さぶる本作品は、生きる、ということそのもののメッセージである。山田敦士 衝撃のデビュー作。

<帯文より>
この写真集を最後まで見た後、僕は人間の『生』を感じました。
一人一人の人生が、この中に沢山詰まっています。
人生とは、本当に素晴らしいものです。
MATSU (EXILE)


過去撮影したArtists/タレント
新垣結衣,岩佐真悠子,小倉優子,木村コウ,川村カオリ,倖田來未,甲本ヒロト,小西康陽,櫻井翔,佐藤隆太,スザンヌ,スピードワゴン,鈴木亜美,田島貴男(ORIGINAL LOVE),田中知之,戸田恵梨香,野本かりあ,福富幸宏,藤木直人,ヒカル(BOUNTY HUNTER),宮崎あおい,矢口真里,Base Ball Bear,EMMA,EXILE,Hi-Fi CAMP,JAFROSAX,JESSE,KEN ISHII,MOTOAKI,m-flo,RAM RIDER,Rio,UNDERGRAPH,UZUMAKI 他多数

本ブログ内にて、他のサイトから画像および、情報を流用させて頂いている場合があります。(写真展情報等) その際には記事内にリンクおよび、画像転載の旨を明記しています。著作権、肖像権には極力配慮して制作しています。

(C) Atsushi Yamada Photography 2007-2010 All Rights Reserved.
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